現場を変えるMobilityのアイデア

第8話:ムダな会議を撲滅、 有意義な時間を創出

コラム

2019.01.17

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Mac Fan誌で2015年12月号から2018年12月号まで連載。
仕事や学びを変えていく、明日から使えるヒントがここにあります。

福田 弘徳
株式会社Too モビリティ・エバンジェリスト
企業や教育機関向けのApple製品の活用提案や導入・運用構築を手がける株式会社Tooのモビリティ・エバンジェリスト。
www.too.com

組織において「会議が多い」と感じている人は少なくないだろう。私自身に限らず、周囲を見渡しても、毎日さまざまな会議の連続である。社内でも、取引先でも、会議室の前は次の会議のために待っている人で溢れている。

ある調査によると、業務全体における会議等の占める割合は15.4%もあるらしい。また、「会議の時間が長い」と感じている従業員は4割以上にも上る。生産性の向上や業務の効率化と、限られた時間の中で成果を出すことを求められる現状、会議のあり方を今一度見直す必要があるのではないだろうか。ドラッカーの言葉にも「理想的な組織とは会議のない組織である」とある。

では、よく問題視される会議とは何か?その多くは、参加メンバーの会議の時間調整に時間がかかる、会議自体の時間が長い、事前の資料の準備に時間がかかるなどの「時間のムダ」につながるものだ。また、毎週、毎月と決まったスケジュールで行われる定例会議も、既知のことの報告が中心であったり、資料の読み上げが行われたりと「会議の形骸化」が問題視される。参加者が会議内容に集中できていなかったり、会議中に他の業務を行う「内職」も槍玉に挙がる。ブレストや情報共有を目的とした会議であればそれ自体は問題ではないが、「何も決まらない」会議は最悪だ。

会議を効率化するためのテクニックはさまざまだが、個人的な意見としては、次の3つが重要だと思う。まず、「会議は意思決定を行う場である」ということ。参加者に対して会議の目的を共有し、時間内に何らかの結果が出せるよう、事前に目的を明確化させることが重要である。また、会議を有意義なものにするために、会議後のアクションを具体化し共有することも、次の会議につなげるポイントになる。そのためには「次の行動に責任を持った発言」が必要だ。組織の規模やチームの人数にもよるが、参加人数も極力少ないほうがいい。個人的には「3人以上集まると何も決まらない」と考えている。

会議におけるiPad活用も、資料のペーパーレス化など小手先の効率化が目立つ。紙の資料が電子化されただけでは、会議の本質的な問題は改善できない。モビリティはモバイルデバイスの特性を活かした働き方である。会議への取り組みにもモビリティを導入し、有意義な会議の進行を行ってもらいたい。

たとえば、カレンダー機能を持ったアプリやグループウェアには、スケジュール調整を持ったものが多い。参加者の予定を事前にしっかり把握することで、会議の日程調整の「時間のムダ」を減らすことが可能になる。その際に、会議の開催目的が何であるのかを事前に共有するのである。また、会議に必要な資料なども当日に配布するのではなく、完璧なものでなくても事前に共有できているといい。

会議を形骸化させないためにも、議事録の取り方にもポイントがある。エバーノートやグーグル・ドックス、ボックス・ノートなど、ノートやメモアプリのクラウドサービスを会議の参加者で共有しながら会議の議事録を取る。会議室にパソコンやモバイルデバイスを持ち込み、自分自身のメモを取るのであれば、ノートを共有することで、会議終了時には議事録が出来上がっているし、参加者の次のアクションを明確にすることも可能である。会議の参加者全員で議事録が取れる環境になることで、他の業務を行う「内職」の抑制にもつながるに違いない。

会議をデザインし、有意義な時間とするためには、会議へ取り組む姿勢自体を変化させる必要があるのではないだろうか。会議の開催の必要性を今一度見直し、会議を参加する際のマインドセットをしっかり持つこと。一人一人の当事者意識が、ムダな会議を減らし、より良い時間を創出することにつながるはずだ。


この記事は、Mac Fan連載「現場を変えるMobilityのアイデア」の転載です(初出:Mac Fan 2016年7月号)。

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