探訪!オートデスク株式会社
Tooには、社員のワークスタイルを社員自ら改善していこうというプロジェクト「わくすた」があります。今回はその活動をご紹介します。
「わくすた」とは?
「ワークスタイルサポートプロジェクト」の略です。このプロジェクトの目的は、Tooグループで働く全員が周りの人の働き方を支援できるようになること、また、自分も個人の幸福・働き方を支援される対象になろうというもの。
事の起こりは、若手社員から「ライフステージが変わったとき、今と同じように働き続けられるか不安がある」という声がこぼれたことです。働く上で思い浮かぶ様々な疑問・要望を、気軽に話し合える場として運営が始まりました。
具体的には何をしているの?
まず始まったのは、働き方支援に関する社内向けガイドブックの制作です。分かりにくい制度を「見える化」するために、出産・育児・介護をサポートする制度などを一冊にまとめました。これらのライフステージを経験している人もそうでない人も、同じ目線に立ってチームでメンバーをサポートできるようにと全社員に配布しています。働き方についての疑問が生まれた時に、立ち返ってもらうツールになりました。
「コバコライブラリー」という取り組みも行なっています。小さな箱に多様性や働き方に関する書籍を並べた、移動型の簡易図書館です。同じ職場の仲間のワークスタイルに変化が起きた時、ちょっとした知識や心の準備があることで、柔軟な対応へのハードルが低くなります。書籍を多くの社員に手に取ってもらえるよう、「コバコライブラリー」はTooグループすべての拠点を移動しています。
そして、社員に感謝の気持ちを伝える「ありがToo」という取り組み。年に1回Tooの期首に全社員が集まる「決起大会」開催に合わせ、日頃の感謝の気持ちをメッセージにして、社員や部門に宛てて投稿します。面と向かって伝えるのはちょっと恥ずかしい、遠くの拠点だけどあの人いつも頑張っているから、などといつも感じている「ありがとう」を伝えることで社員同士のコミュニケーションのきっかけになっています。「こんなところも見てくれてたんだ」と、受け取った側もメッセージを読んで日々の励みにしています。
その他にも「わくわくするプロジェクト」を考える座談会も開催しています。部署・年代は関係なく興味がある社員は誰でも参加OK。ルールは一つ、ネガティブなことを指摘するのではなく、「こうしたらいいんじゃない?」とポジティブに対話することです。
「多様な働き方の制度や運用を、もっと分かりやすく発信したい」「服装ってどこまで自由でいいの?」など、日頃の業務を振り返りながら話し合います。
一人ひとりが主役
「わくすた」プロジェクトリーダーからコメントをもらいました。
「プロジェクトも4年目に入りました。このプロジェクトのゴールは、いきいき働ける環境が当たり前になり、わざわざプロジェクトを設ける必要がなくなること。つまり『わくすた』がなくなることです。そのために今『わくすた』で取り組んでいることは、『個々が理想の働き方を発言でき、実現できる体制に整えていく』地盤づくり(意識形成)だと思っています。これって一朝一夕でできることではなく、ゆっくりじわっと着実に浸透していく必要がありますし一人ひとりが主役である私たち社員も受け身じゃいけませんよね。
コロナウイルスの影響で、今、全社員の約7割がテレワークや時差通勤で対応しています。このような対応ができるのは、テレワークができる環境(ツール)が揃っていることと同時にその地盤(カルチャー)があることが大きな要素ではないでしょうか?この動きを見て『わくすた』が無くなる日もそう遠い未来ではないのかもしれないと感じました。
たくさんの声を吸い上げられるよう、最近では、座談会に来てもらうだけでなく、各部門に赴き出張『わくすた』を開催しています。よりたくさんの社員がこのプロジェクトに関わり、吸い上げた声からTooならではの習慣やカルチャーを築いていければと思います。」
なくなることがゴールのプロジェクト、「わくすた」。いくつか取り組みをご紹介しましたが、どれも社員一人ひとりの自由な意見から生まれたものです。働く環境を自分自身で作り上げるためにも、些細な疑問やちょっとしたアイデアもどんどん発信する。その姿勢を、改めて大切にしていきたいです。
「わくすた」の活動をサイボウズ株式会社様に取材していただきました。そちらの記事もぜひご覧ください。