探訪!オートデスク株式会社
春に入社予定の新卒内定者が、Tooの社員に取材して書いた記事をご紹介します。今回は3チームに分かれて彼らが会社説明会や採用面接を通して知った面白そうなテーマを取材して記事にしました。 彼らが選んだテーマは以下の3つです ・design surf seminarの裏側(公開中!) ・Tooのバックオフィスの人たち ・コピックの海外展開 本日はその中から、「コピックの海外展開」についてお届けします。
こんにちは。私達は大学卒業まで残りわずかとなりましたが、残りの学生生活に悔いを残さないよう充実した日々を送っています。今回私達は「コピックの海外展開」に興味を持ち、このテーマを選びました。
多くの漫画家やデザイナーに永く愛されてきたアルコールマーカー、コピック。今では日本国内のみならず世界70カ国以上にユーザーを持つ、Tooグループのヒット商品となっています。
デジタル化が進む中、誕生して30年以上経つ今でも世界各地で愛され続ける商品がどのようにして世界進出したのか、どのように今後の市場規模を拡大するのか。今回はトゥーマーカープロダクツ、マーケティング部エリアチャネル課にて海外セールスに携わる、関根さん・菅原さんにお話を聞きました。
世界に広がるコピック
コピックは1987年、デザイナーの「コピー機のトナーを溶かさないマーカーが欲しい」というニーズに応え誕生しました。まずはヨーロッパに展開され人気を博し、その後アメリカ、アジアへと進出していったそうです。日本ではデザイナーの方々のみならず、漫画家やイラストレーターに多く用いられている印象のあるコピックですが、欧米などグリーティングカード文化のある国々では、手描きカードの作成をはじめとしたクラフト用途に用いられることが多いのだそうで、国ごとに主要な用途が異なることに驚きました。
アジア諸国の中でもコピックの輸出量が多い台湾では、水を必要としないことや色数の多さ、速乾性などが評価され、専門大学受験の際にはコピックを使用して受験に臨む生徒が大半だそうです。
コピックの特性
デジタル化が進む昨今、イラストやデザインもデジタルツールで製作するという方が増えているように思います。その中でアナログツールであるコピックの強みについて聞きました。
前出の欧米諸国のグリーティングカードなどは、アナログで描くことによって世界にひとつしかない思いのこもった作品となり、唯一無二のメッセージを届けることができるという点も魅力のようです。また、アナログでしか再現できない色味があるため、色味にこだわるプロのアーティストやデザイナーが好んでアナログツールを使っているとのことです。そういった事情を踏まえてもアナログツールには今後も一定の需要があることがよく分かりました。
今後の海外戦略
コピックは海外では運賃などの関係により日本国内の定価より高く販売されており、高価な画材となっています。そのことに関して「海外に工場を作ってコストを削減することは検討していますか」と質問したところ、「値段を下げることによってではなく、コピックの良さを伝えることで、その値段でもコピックを買いたいと思ってもらいたい」という答えが返ってきました。
コピックはその品質が世界で認められ、数多くの人に愛されてきました。そのため品質管理を徹底するため日本での生産ということは守り、人気コピックアーティストの方とコラボしたり、インクの詰め替えや部品の交換などを行なうことで長く使え、長期的にみると経済的である点などをアピールしたりしながら、それぞれの国でより一層コピックが愛されるよう工夫しているそうです。
コロナによる影響
新型コロナウイルスの流行に伴い、2020年春には一時的に売り上げに影響が出ました。しかしその後、家で過ごす時間が長くなったことによりオンラインショップでの売り上げが増加していったそうです。また、Zoomなどオンライン会議ツールが普及したことにより、以前よりも海外のお客様と気軽に連絡を取れるようになったそうです。
コピックを通して届けたい思い
幅広いお客様の「クリエイティブ」な環境やツールを提案する関根さんと菅原さん。単に売り上げを上げるだけではなく、コピックそのものの良さを伝え、世界中にクリエイティブな環境を作っていきたいという思いが感じられます。
この思いの根底には、Tooグループに共通する「表現する人をサポートし、デザイン文化に貢献する」という信念が息づいています。今回は幅広い方から愛され続けるコピックが人気である理由だけではなく、なかなか聞くことができない海外進出についてのお話や、社員の方の熱い思いを知ることができました。よりコピックへの関心が深まり、デザインに関係する人だけでなく、それとは離れた環境にいる人々にも知ってもらいたいと思えるようなお話を聞くことができました。
今後入社予定の私達も、これからクリエイティブ市場を盛り上げる1人の社員として誰かを支えるために真剣に取り組んでいきたいと思いました。関根さん、菅原さん、ありがとうございました。
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