design surf seminar 2023

Adobe MAX最新情報と人工知能が目指す道  ~アドビの岩本さんに聞いてみよう!~

レポート

2023.12.05

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岩本 崇

アドビ株式会社
フィールドプロダクトマネージャー

前田 勝規

株式会社Too
Too Training Center Desi(デジ)講師

Tooは、特別セミナー「design surf seminar 2023 - デザインの向こう側にあるもの - 」を、2023年11月10日(金)に虎ノ門ヒルズフォーラムで開催しました。8回目となる今回は、4年ぶりのリアル開催です。コミュニケーションの手法や創造の手段に挑戦した方々による8本のセッションを行い、盛況のうちに幕を閉じました。当日のセッションレポートをお届けします。

毎年好評いただいている、Adobe MAXレポートセッション。今年もアドビ株式会社 岩本 崇 氏にご登壇いただきました。Too前田から質問を投げかけながら、重要ポイントをデモを交えて解説していただきました。

アドビの最新の生成AIについて

参加者の皆さんには○と×のカードが配られており、まずは質問が投げかけられました。「最新のバージョンを使っているか」という問いには○×が半々、「生成AIを使ったことがあるか」はほとんどの方が○を挙げました。参加者の方々の状況を確認した上で、生成AIについてのお話が始まります。

元々「Adobe Sensei」という名前で知られていたアドビの人工知能ですが、もう1ステージ進んだものが「Adobe Firefly」として今年の3月にリリースされました。3月の段階ではウェブベースでベータ版としての案内でしたが、このたび各アプリケーションに実装され、商用利用まで可能になりました。そしてそれらの機能は最新版のアプリケーションに実装されている、というところから話が進んでいきました。

アドビ1.jpg

ベクター生成AIとIllustratorの新機能

さっそくIllustratorの最新機能のデモに入ります。ベクター生成AIにプロンプトを打ち込むと、あっという間にテキストからベクターデータのイラストが生成される様子が映し出されました。生成できる種類には、被写体・シーン・アイコン・パターンの4種類があります。シーンは背景がついた形、パターンはスウォッチに情報が追加されたものとして使うことができます。ベクターデータが使われるさまざまな背景を考慮し、4種類という作成方法になったということです。

アドビ2.jpg

「アドビだけではなく、世に出ている生成AIで作られる生成物は一期一会だということを念頭において、ツールや機能を活用してほしい」との岩本氏のお言葉でした。

続けて、生成したデータに特定のスタイルを乗せることのできる「スタイルピッカー」も紹介されました。すでに完成のイメージがある場合、その画像やスタイルをベースにして生成することができます。

参加者からの反応が大きかったのが「モックアップ」「Retype」(2023年11月時点でベータ版)の機能です。モックアップは、Illustrator上で立体物にグラフィックを載せることができる機能で、例えばコップの側面のカーブに合わせてグラフィックを動かすこともできます。「Retype」は、アウトライン済みのフォントからフォントデータを識別し、テキストとして編集可能になる機能です。この二つの機能のデモの時には参加者から「おお…!」という驚きの声が上がっていました。

アドビ3.jpg

また、生成AIとして最初に入った機能である「生成再配色」の機能もアップデートされていました。プロンプトに生成したいニュアンスをテキストとして入力すると、そのカラーテーマが表示され、一瞬でカラーが再配色されます。カラーを選択したり、複数の候補を表示してくれるので、カラーバリエーションを増やしたりアイデアを増やす際に使える機能だというご紹介でした。

「生成塗りつぶし」「生成拡張」、注目を集めるPhotoshop新機能

続いてPhotoshopです。すでに知っている方も多いであろう「生成拡張」「生成塗りつぶし」を改めてご紹介していきました。生成拡張では、より精度の高い画像の拡張を、生成塗りつぶしでは水溜まりに映る犬の足の陰まで再現できるようになりました。また、別々の写真を合体させて自然な一枚にするといった活用もできるようになりました。

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参加者からプロンプトを募集!背景を生成

事前に参加者からプロンプトを募集し、いくつかピックアップしたものを前田の背景画像とする視聴者参加型のコーナーもありました。選ばれた4つのプロンプトで作られた背景はどれもクオリティの高いものとなっていました。

アドビ5.jpg

Fireflyのアップデート

セミナーの後半では、Fireflyがどう進化したかの説明がありました。まずFireflyのモデルがImage1からImage2になったことで、表現がより細かくなりリアルさが増しました。人物においても、顔の各パーツや手・腕といった表現がより本物らしくなっています。

また、Illustratorのスタイルピッカーに近い機能である、実現したいイメージをアップロードして表現を合わせてくれる「スタイル一致」、プロンプトを入力すると過去入力されたものから候補を出してくれる「プロンプト候補」などの新しい機能も登場しています。

Fireflyは、Adobe IDをお持ちの方ならどなたでも使うことができるので、まだ使ったことがないという方はぜひ一度使ってみてはいかがでしょうか。

アドビ6.jpg

豊富なテンプレートから簡単にデザイン可能!Adobe Express

Adobe Expressはノンデザイナー向けのデザインツールです。ウェブベースのサービスで、SNS・動画・写真・ドキュメントといった項目からテンプレートを選んで作成することができます。

写真の入れ替えやテキストの打ち替えも簡単にでき、SNS投稿予約も可能です。Adobe IDを作成いただければ無料で使えますし、すでにCreative Cloudなどをご契約いただいていれば今すぐご利用可能です。 「頭の中にあるイメージを言語化できる人、プロンプトをうまくコントロールすることが必要になってくる」という岩本氏と前田の言葉でした。

Adobe MAXのアーカイブは現在も視聴可能なので、まだ未視聴の方は以下よりご覧いただけます。
https://www.adobe.com/max.html

終始○×カードを使って参加者とコミュニケーションをとり、生成AIでの進化した機能に驚きの声も上がりつつ、たっぷりと機能をご紹介したセッションでした。すぐに使える機能も多いので、今回ご紹介した機能をぜひ使ってみてはいかがでしょうか。


アドビ株式会社

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