探訪!Jamf Japan合同会社

インタビュー

2023.02.01

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Jamf Japan合同会社 
(写真右から)
カントリーマネージャー 狩野 央道 氏
インサイド・セールス 竹山 智美 氏
インサイド・セールス 山中 久乃 氏
ビジネスデベロップメントエグゼクティブ 金崎 崇 氏

メーカーさんを訪問して、皆さまの使っているツールが提供される背景を取材するシリーズ。今回は、Apple製品の統合管理プラットフォームのデファクトスタンダードJamf 製品を提供する、Jamf Japan合同会社に伺いました。


Too:Tooのお客様でも、クリエイティブ以外の一般の業務でもMacやiPadを使われる方が増えています。Apple製品を組織でより便利に使う上で欠かせない存在である御社について、改めて教えてください。

狩野さん(以下、敬称略):弊社は、企業や教育機関、医療機関などで使われるAppleデバイスを、効率よく導入・管理・運用できるソリューションを提供することで、お客様の生産性向上を支援しているソフトウェア会社です。我々のユニークな点は「お客様のApple製品による成功をお手伝いします(Helping organizations succeed with Apple)」というミッションに表されていると思います。そのスタンスを評価いただき、全世界で約7万社のお客様で、約3,000万台のAppleデバイスに採用されています。

金崎さん(以下、敬称略):iPhoneやMacなど、ビジネスの現場でApple製品の導入が広がっている中で、JamfはApple製品に特化した「アップルファースト」を掲げています。デバイスの「活用」をお助けすることで、企業の成長をサポートするというのが大きな特徴だと思います。

竹山さん(以下、敬称略):例えばせっかくデバイスを導入したのに、セキュリティが不十分だからオフィスでしか使えない…ではもったいないですよね。Apple製品をフル活用するためには何が必要なのかを、お客様と一緒に考えながらご提案しています。

Apple製品の最大限の活用が多様な働き方をサポートする

Too:技術が進歩したり、働き方が変化したり、Apple製品を取り巻く環境はめまぐるしく変化していると思います。御社は近年どのような取り組みに注力されていますか?

狩野:ここ1〜2年で、お客様との会話の中で「ゼロトラスト」や「SASE」「CISベンチマーク」というキーワードが頻出するようになり、セキュリティに対する課題感が非常に高まっているように思います。それに応えるために、弊社ではソリューションコンセプト「Jamf Trusted Access」をベースにした、包括的なご提案をしています。デバイスをセキュアに活用するために、データにアクセスするには登録されているデバイスであること、認可されたユーザーであること、デバイスが安全であることの、3つを満たす必要があるという考え方です。

Jamf3.jpg

山中さん(以下、敬称略):「Jamf Trusted Access」展開の背景としては、場所にとらわれない環境で働く人が増えたことがあります。家からでも、外出先からでも、オフィスと同じように会社のコンフィデンシャルな情報にアクセスして、安全で快適に仕事ができる体制を整えるためのコンセプトです。

狩野:加えて、Appleのマーケットシェアの高まりも感じます。これまで法人市場では、ITサービス系やスタートアップのお客様からのお問い合わせが多かったのですが、最近は伝統ある老舗企業や、自治体のお客様からのお問い合わせが増えています。iPhoneが生活の一部になっているZ世代の社会進出を背景に、業務において自分の使いたいデバイスを自由に選択できるようにするなど、従業員の満足度を重視する企業が増えていることも、要因の一つだと思います。

カスタマーファーストのための「縁の下の力持ち」

Too:「Jamf」と聞くとなんだか複雑そうなイメージがありましたが、毎日のように使うApple製品をいかにフル活用できるかが一貫したコンセプトなのですね。さて、Jamf 製品について「縁の下の力持ち」という表現をされることがあります。そこに込められた想いを教えてください。

狩野:例えば、ユーザーが直接操作するアドビ製品などのツールは、使用している実感が湧きやすいと思いますが、Jamf製品は一般ユーザーの目の前に現れることはほとんどありません。しかし、Jamfでデバイスを管理していると、例えば新入社員がMacを箱から出してWi-Fiにつないだら、数分で会社が定義した環境のセットアップを終えることができます。ユーザーが意識せずともすぐに業務に取り組むことができる。そうした環境を下支えしているというところに喜びを感じています。

そうした考えは、私たちの行動指針である「Selflessness(自分ではない誰かのために)」、「Relentless Self-Improvement(あくなき向上心)」とつながります。Jamfのことを知らない方も多いと思いますが、私たちの使命はあくまでユーザーのApple体験の成功であるという、カスタマーファーストを常日頃から大切にしています。

金崎:仕事でももちろんですが…家庭で子供が言うことを聞かないと、つい煩わしく感じてしまうときがあります。冷静さを取り戻すためにこの言葉を思い出してしまうくらい、自分の中に刻み込まれています(笑)。

Jamf1.jpg

コミュニケーションを生むオフィスづくり

Too: 2022年10月に新オフィスに移転されましたが、一歩足を踏み入れただけでワクワクしてしまうほどおしゃれです。さらに柔軟な働き方を進めていくと聞いていますが、詳しく教えてください。

狩野:Jamfでは、社員がどこにいても同じような環境で仕事に取り組めることをポリシーにしています。弊社の業務システムはすべてクラウドベースですから自宅でも仕事はできますが、オフィスではより快適に働いてほしいという思いが、今回の新オフィスに体現されていると思います。

ポイントの一つは、コミュニケーションの取りやすさです。社員の席は一人ひとりのワークスペースを広くとったフリーアドレスにしてあり、その他にもボックス席や自由に使えるオープンスペース、円形に座ってディスカッションできる場所、Yogiboが置かれたリラックススペースなどさまざまな形のコラボレーションエリアがあります。

Jamf6.jpg広々としたワークスペース。ミネアポリス本社のデザインを手掛けたデザイナーが日本オフィスもデザインしたそうです。

Jamf2.jpgみんなと顔を合わせてディスカッションができるスペース。

Jamf4.jpgこちらではリラックスしながら気軽にコミュニケーションをとることができます。

顔を合わせてコミュニケーションを取ることで、ビジネスのスピードが格段に速くなります。それによって、Tooさんのようなパートナー様からいただいたご相談や、その先にいるお客様への回答がとにかくスピーディーに進み、カスタマーファーストの徹底にもつながっていくと思います。

金崎:オフィス移転後は従業員の出社率も高くなり、コミュニケーションが活発になりました。お客様をオフィスにお招きする機会も増え、2年越しの初めましてという方もいらっしゃったり、顔を合わせた会話の重要性を感じています。オンラインによるコミュニケーションの「量」と、オフラインでのコミュニケーションの「質」が両立できる環境になりました。

仕事に専念できる環境づくりを実現するために

Too:それでは最後に、この先新たに挑戦したいことを教えてください。

狩野:今後の一つのテーマは、お客様からのニーズが高い「セキュリティ」です。実績のあるセキュリティ企業のM&Aにより、業界のエキスパートがJamfに集まっています。単純に製品を増やしていくだけではなく、人的なリソースも強化している最中です。私もJamf の中の人ではありますが、今後の展開をすごく楽しみにしています。

金崎:Appleデバイスの管理はもちろんですが、「Jamf Trusted Access」を日本市場で展開していきたいと考えています。Tooさんは長らくお付き合いのあるクリエイティブ業界のお客様に限らず、ヘルスケアなど新たな領域にも取り組んでいますから、私たちも一緒になってJamf製品を日本に広げていきたいと考えています。何よりTooさんからは、Jamf を愛してくれているんだな、というのを日々強く感じられるのが嬉しいです。

狩野:Tooさんはクリエイターや、企業のクリエイティブ部門に強い会社だとよく言われると思います。もちろんそれも正しいですが、エンタープライズや教育機関、医療機関など、幅広いお客様をサポートしている総合的なシステムインテグレーターの一面もあると思っています。その中でもAppleに関するノウハウや実績は右に出る会社はいません。Jamfのミッションと同じベクトルを持っている、なくてはならないパートナーです。

Too:これからも一緒に、お客様が本業に集中できる環境作りをサポートしていきたいです。今回の取材にあたり、社内の皆さま総動員で撮影のご協力をいただくなど、Jamfさんのホスピタリティーの高さを改めて体感しました。ありがとうございました!


Jamf Japan合同会社
Jamf Trusted Access

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