探訪!オートデスク株式会社
漫画画材ブランドのアイシーの製品として、長年愛されている「アイシーフリーテープ」。版下の罫線や設計図面、立体モデルへラインを引くテープとして生み出された製品ですが、使いやすさから、現在もさまざまな用途で利用されています。
今回は、陶芸制作にアイシーフリーテープを使われている陶磁器工房 器楽の伴 健太郎様にお話を伺い、製品の魅力を語っていただきました。
陶芸に親しみを持ってもらい、楽しんでもらうことがミッション
Too:まず、「陶磁器工房 器楽」についてご紹介をお願いします。
伴様(以下、敬称略):主に陶芸を教える教室を運営しています。お客様の腕前を上げて、制作を楽しんでもらうことが、私のミッションだと考えています。私自身、陶芸を学んできた中で、伝統芸術ゆえの敷居の高さを感じました。私の教室では、陶芸に親しみを持ってもらい、純粋に制作を楽しんでもらうことを大切にしていて、お子様からお年寄りまで幅広く来店いただいています。また、動画チャンネルでも制作工程を発信しています。
お客様が欲しいものに応えられるよう、オーダーメイドも受け付けています。最近では大学生のプロダクトデザインの卒論課題用の作品を制作するなど、やりがいを感じながら取り組んでいます。
Too:制作に使う道具のこだわりを教えてください。
伴:私が陶芸を学んだ佐賀県の有田から材料や道具を仕入れています。また、ヘラや石膏の型は、使いやすいように自分で作っています。本場の材料や道具を使うと、制作するお客様としても気持ちが入ると思っています。
装飾の手法としてアイシーフリーテープを採用
Too:アイシーフリーテープはどのように活用されているのでしょうか?
伴:表面の装飾の手法として使っています。成形し乾燥させた陶器の表面をアイシーフリーテープでマスキングをして、その上から釉薬や絵の具を乗せることで、幾何学的な模様を簡単に表現することができます。工房の近所の画材店で陶芸に使えそうな新しい道具を探していて買ってみたのがきっかけです。陶芸専門の道具ではないですが、使ってみたところとても良かったので、モザイクタイル調の模様をつけることに利用しています。
元々、釉薬を抜いて模様をつけるという手法は難しく、やる場合は、撥水剤を使って行うのが一般的です。撥水剤で抜きたい模様を描き、乾いた後に釉薬をかけますが、うまくいかないとぷつぷつと釉薬が少し乗ってしまうことがあります。アイシーフリーテープを使うと、簡単に、綺麗に模様を抜けるのでとても効果的だと感じています。また、そのまま窯で焼くと、焼き切れてくれるので、わざわざ焼く前に剥がす必要もありません。
Too:アイシーフリーテープのお気に入りポイントを教えてください。
伴:接着力が強く、しっかりマスキングできることにメリットを感じています。立体物でカーブがあってもしっかり粘着してくれます。剥がす時は簡単に剥がれるので、とても扱いやすいです。
通常のマスキングテープも検討しましたが、アイシーフリーテープはあらかじめさまざまな細さに加工されており、作品に合わせて使い分けることができます。私がよく使うのは3mmの細さです。釉薬同士がくっつかない適度な細さで、ぷっくりとしたモザイクタイル調を表現できます。アイシーフリーテープを取り入れたことで、釉薬での表現が広がりました。
今後は、モザイクタイル調の表現を軸にデザインの幅を広げていきたいと考えています。従来のやり方だとなかなか手間もかかるし、うまくいかないことが多かったようなデザインにも気軽に挑戦できると思います。
Too:新たな作品が生まれるのが楽しみです。今後、器楽様として注力していきたいことがあれば教えてください。
伴:YouTubeチャンネルで陶芸についてさまざまなコンテンツを発信しています。もっと皆さんに新しい手法やデザイン、アイシーフリーテープを使った新しい装飾の仕方などを紹介することで、陶芸に挑戦してくれる人が増えれば嬉しいです。
新しい手法を開拓することで、少しでもたくさんの人に陶芸の楽しさを伝えている伴様のこだわりと、アイシーフリーテープが陶芸の表現の幅を広げることに一役買っていることを伺うことができました。
使い方は無限大なアイシーフリーテープ、皆さんはどんな使い方を思い浮かべますか?ぜひ自分だけの活用方法を見つけてみてください。
陶磁器工房 器楽様のYouTube:https://youtu.be/GAoVsiPazo?si=-scS3isZevtIqzD
アイシーフリーテープ 製品ページはこちら:https://www.icscr.jp/products/free-tape/