探訪!オートデスク株式会社
かつては専門的な教育機関で学ばれていた動画制作ですが、現在では公立の教育機関がカリキュラムに取り入れることも増えています。動画制作が専門ではない教育機関と、もともと動画制作の専門的な知識を享受している教育機関は、それぞれどのように授業を展開しているのでしょうか。
ブラックマジックデザイン製品を活用する5校が登壇する「教育関係者向け最新製品活用事例紹介セッション〜教育現場で活躍するブラックマジックデザイン製品〜」が、パンダスタジオお台場にて開催され、導入時から現在に至るまでのエピソードを共有しました。
各校の登壇内容をご紹介します。
東京外国語大学における動画内製チームの取り組み
東京外国語大学は、文科省が進めるオンライン国際教育プラットフォーム「Japan Virtual Campus」のための動画コンテンツの制作にブラックマジックデザイン製品を活用しています。動画を内製できる体制が整っていて、他の動画制作や授業の配信も行うことが可能です。
学内の3名で15分の動画を年間90本制作しているため、とにかく効率を重視して機材を選択したそうです。現在は一人がカメラ、一人がATEM Mini Extreme ISOでスイッチングを行い、もう一人は1つ前に収録した動画を編集するという、編集工数をできる限り減らす体制をとっています。また、DaVinci Resolveの無料版によって誰でも動画制作ができるようになることから、中長期的には学内の幅広い展開も考えているとのことです。
ブラックマジックデザイン製品が支える映像スペシャリストの育成カリキュラム
約100年にわたって映像のスペシャリストを輩出してきた日本大学芸術学部映画学科。日本の教育機関で唯一映画用フィルムの現像施設を所有しています。卒業制作は今でも5本ほどフィルムで撮影されていて、制作ワークフローの中でブラックマジックデザイン製品がどのように活躍しているのか紹介されました。
日本大学芸術学部映画学科のカリキュラムは、昔から映画の原理原則や撮影技術の基礎の習得に重きを置いています。それでもメディアやハードウェアの変化に対応していくためには、安価でバリエーションに富んでいるブラックマジックデザイン製品はなくてはならない存在だそうです。卒業生たちは実際に若手のカラリストとして活躍しています。
クラウド編集の新たな世界
映画・テレビ制作に適したクラウド・ストレージ・ソリューションで、大きいサイズのメディアファイルでも同時に編集可能なBlackmagic CloudとDaVinci Resolveを活用した映像制作体制について話されました。岡氏が担当している授業では、グループになって約4つのオリジナルドラマや短編映画を制作。クリエイティブを介した他者とのコラボレーションを学んでもらうことに重きを置いているそうです。
Blackmagic Cloudによってプロジェクト共有、素材ファイル共有、リアルタイム編集の反映が可能になり、生徒の編集中にも指導ができるようになりました。また、ファイル移行に関する時間のロスもなくなり誰でもすぐに編集できる環境になったことで、「クリエイティブ性」「コラボレート性」の向上をもたらしました。
大学が取り組むリアルとバーチャルの融合〜ブラックマジックデザイン製品の活用例〜
デザインとテクニカル、リアルとバーチャルの融合を目指している東京国際工科専門職大学。渡部氏は、映像だけにとどまらず、VTuberやライブ配信、バーチャルプロダクションなど、次世代のコンテンツを学生と一緒に考え、実践しています。
渡部氏らが考えるリアルとバーチャルは、リアルタイムでスイッチング、レイアウト、グラフィックス、レンタリング、合成、配信を行うなど、リアルタイムにリアルとバーチャルを組み合わせることだそうです。それを実現するために、耐久性・信頼性があり、高品質にも関わらず安価で導入しやすいブラックマジックデザイン製品が活躍しています。
ブラックマジックデザイン製品で映像ワークフローを学ぶ〜専門学校が行う実践型授業と活用実績
Blackmagic Cloud、DaVinci Resolve、URSA Broadcast G2、Blackmagic Cameraアプリなど、ブラックマジックデザイン製品をメインに構成したシステムの活用事例や授業の様子を、実際に講義を受けている学生の声も交えて紹介されました。
東放学園専門学校放送技術科では、カメラマンや映像エディターなど映像技術のスペシャリストを育成。映像制作の現場で欠かせないブラックマジックデザイン製品を積極的に導入してきました。主な導入理由は、大手技術プロダクションやテレビ現場でも導入されていること、導入コストを抑えることができること、汎用性の高さだと言います。時代の変化に柔軟に対応し、マルチに活躍できる未来のクリエイターを育成する上で、親和性がとても高いとのことでした。
事例を共有することでよりクリエイティブな人材の育成へ
プロも映像制作に使用し、なおかつ初心者や学生も使いやすい、シンプルで比較的安価なものが、導入のハードルも低く、教育機関に選ばれているのだなと感じました。 5校それぞれが三者三様の機材で教育をしていたことが印象的で、参加者の皆さんもメモを取るなど真剣に聞かれていました。登壇者から、他校のセッションを聞いて「こんな製品があるなんて知らなかった。使ってみたい!」という声も聞かれました。学校間で事例を共有し合うことで、さらに質の高い教育が提供され、よりクリエイティブな人材が輩出される未来に期待が募ります。
ブラックマジックデザイン株式会社
東京外国語大学
日本大学芸術学部
武蔵野美術大学
東京国際工科専門職大学
東放学園専門学校
株式会社Tooでは、学生・教職員の方へDaVinci Resolve Studio アカデミック版をご用意しています。
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